花便り

夏こそ天ぷら! 旬の穴子

暑さの厳しい季節になりました。
夏バテを防ぐ先人たちの知恵、それは土用の丑の日です。

ウナギにはビタミンA・B類が多く含まれています。
特にビタミンAは、夏バテを防いでくれるのです。
穴子も鰻の仲間と言うことで、ビタミンAを含んでいます。
うれしいことに鰻に比べると脂肪分は、半分なのです。
穴子には他にも肌の老化を防ぐビタミンEも多く含まれています。

穴子は一年を通して出回っていて、天ぷらの素材として使われています。
しかし7月~8月が旬で、皮も柔らかく身もふっくらと厚く
美味しく召し上がっていただけます。

花むらでは江戸前の穴子を使用しております。 (天候により入荷しない場合もございます)
江戸前の穴子は、見た目から違っています。
飴色をして艶やかで光っています。味ももちろん違います。

天ぷらにするとフワッと柔らかく、程よい脂があり穴子特有の香りが口の中に広がります。
食べ方はお塩を付けて、素材そのものの味を楽しむのも良いのですが
揚げたてアツアツの穴子を、すりおろした柚子が入った大根おろしと天つゆで
あっさりと召し上がっていただくのもお勧めです。

是非この時期、美味しく身体にも良い穴子をお召し上がり下さい。
暑さが厳しい時こそ、天ぷらをお召し上がりください。

デザート 桜のババロア

 先日 東京の桜開花予想が発表されました。
今年は例年より早く3月25日だそうです。

花むらでは、手作りのデザートを食後にお出しいています。
3月に入りデザートを桜の開花より一足早く、桜風味のババロアにしました。

桜風味と言うと「どのような味?」と思う方がいると思います。
一言で言うと「桜餅」の味です。あの桜餅の味は、桜の葉っぱの塩漬けの香りと味なのです。

国産の桜の葉っぱの塩漬けを使い、牛乳に香りを移し、ババロアを作ります。
つぶあんを添えてお出しいたします。
不思議と桜餅を食べているような感じがします。

花むらの天ぷらと一緒に、桜風味のババロアをご賞味ください。

夏の素材 白魚

 花むらで使われている食材は、店主自らが築地の魚河岸に足を運び選んで仕入れています。
花だよりでも季節の素材を紹介したいと思います。

 2月も終わりに近づきまだ寒い日が続いておりますが、てんぷらの素材では春の魚や野菜が市場にも出回ってきました。
今回は春の素材の一つ白魚を、ご紹介したいと思います。
白魚(シラウオ)は12月から市場に出回ります。 しかし大きさは小さく細く、天ぷらで揚げる時は、何匹かをまとめてかき揚げのように揚げます。 2月に入ると大きさも6㎝程になります。

みなさんは白魚(シラウオ)はどのような魚かご存知ですか?
お客様からよおく質問されるのは、「白魚は成長すると何になるのですか?」「踊り食いで食べるのが、白魚ですよね。」 「白魚は穴子の稚魚ですよね。」というものです。
ここで白魚について簡単に説明したいと思います。
白魚はシラウオ科の魚で写真で見て分かるように、半透明でうろこの無い小さな魚です。 死ぬと白くなるところから名前がついたそうです。 白魚は成長しても白魚です。
一方踊り食いで有名な魚は、シロウオです。漢字で書くと素魚と書きます。 こちらの魚は、ハゼ科の魚でやはりうろこの無い半透明な体をしています。
もう一つ似ている魚が、穴子の稚魚のノレソレです。 この魚も半透明のお魚で鮮度の良い物は、ポン酢や三杯酢で生で食べることができます。

どの魚も名前や見た目が似ていますが、天ぷらで春の素材として使われるのは白魚です。

花むらでは今の時期何匹かを一緒に揚げて、お出しするかやはり何匹かを一緒に海苔で巻いて揚げてお出しすることもあります。 淡白な白魚と海苔の風味が合わさってこちらも、おいしく召し上がっていただけます。 是非春の味、白魚をお召し上がりください。

天候により入荷のない場合もございます。

天ぷらについて

テンペロ

てんぷらの語源については、実はまだ、これといった定説があるわけではありません。
中でも有力な説に南蛮渡来説があります。

ポルトガルの”調理”を意味する言葉、テンペロがなまったものだというものです。
こんにち、来日する外人の多くが、日本料理の筆頭にてんぷらを挙げるのも、一つには、このよう因縁があるのかもしれません。

  日本料理では、目で食べ、鼻で味わい、耳で食べると言われています。
この三大要素を備えている点で、数ある日本料理のうちでも、天ぷらほどその要求が完全に満たされるものは、まず見当たりません。

見た感じがよくなければならない、鼻に訴える香りもきかせなければならない、そして歯にあたる音もこころよいものでなければならない。天ぷらには、それに加えて、あと味の良さも要求されます。
それだけに、天ぷらの料理は、何十年も続けていても、容易ならぬわざなのです。

油について

 天ぷらを食べた後に胃がもたれたり、胸やけがおこることはありませんか。それが原因で、天ぷらを敬遠される方も多いと思います。胃もたれ・胸やけの原因は油にあります。

油は高温で加熱されることにより酸化がおこり劣化してしまいます。酸化した油であげた天ぷらを食べると胃もたれなどがおこるのです。

当店では竹本油脂の「太白胡麻油」を使用しています。胡麻油は、他の食用油に比べるとこの酸化が起こりにくいのです。また、胡麻油にはリノール酸、リノレン酸の含量が多いので揚げると軽く、さっくりとなりやすいのです。

この「太白胡麻油」はほぼ透明で無香です。胡麻油というと香の強い、色の濃い(茶色い)油を想像すると思います。普通の胡麻油は原料の胡麻を焙煎し、圧搾し油を取ります。一方、「太白胡麻油」は、原料の胡麻を生のまま搾るのです。だから、ほぼ透明な油ができるのです。

先程、無香と書きましたが、香ばしさはありませんが、ほのかな胡麻本来の旨味が感じられます。
そのため、素材の持ち味を、邪魔することなく充分に引き出してくれるのです。
天ぷら以外でもサラダ油としてご使用いただける油です。

夏の素材

これからの梅雨、そして暑い夏の季節がやってきます。
食欲がなくなり、夏バテになる季節ですね。
しかし、天ぷらの食材では、天ぷらの中でも一番の人気のある
車海老、そして穴子などが美味しい季節になります。
また、夏ならではの苦味がありそして香りのよい若鮎も出てきます。
食欲がなくなる夏こそ、天ぷらを食べて
スタミナをつけたらいかがでしょうか?

食材紹介


車海老

車海老

くるまえび.

 天ぷらの食材の中でも一番ポピュラーなもので、人気が高いのが海老ではないかと思います。

 
特に天ぷらに最もよく適しているのが、車海老です。
その中でもサイマキやマキと呼ばれる若海老は天ぷらには最高であるといわれています。8月から9月の時期が最盛期です。



若鮎(わかあゆ)イメージ

若鮎

わかあゆ.

 夏、鮎の季節です。

 天ぷらにする場合、頭から尾までそして骨まで食べることからごく若い小鮎を使います。 鮎は香魚といわれるくらいにその香りを楽しむ魚です。
 良質の軽い油を使い、鮎の香りを衣で包むので揚げても決して香りを失う事はありません。 衣は、単に食材の味わいを失わないために包むばかりではなく、香りも同様に、その放出を防ぐ効力も持つのです。
是非、鮎の持つ苦味も一緒に楽しんでください。



穴子(あなご)イメージ

穴子(あなご)

あなご.

 江戸前天ぷら、そして江戸前の寿司に欠かせない食材といえば穴子です。

 穴子は、マアナゴ・クロアナゴ・ゴテンアナゴ・ギンアナゴなど種類も少なくないですが、なんといってもマアナゴが上物で特に羽田沖でとれた物は逸品とされています。
 天ぷらにすると肉がしなやかになり、箸で自由にちぎれ、口にするととろけるような舌触りで、特有のほのかな香りと共に何ともいえない美味さです。
 天ぷらには、50~60gぐらいの大きさのメソやメソッコとよばれる若魚が美味しいのです。



鮑(あわび)イメージ

鮑(あわび)

あわび.

 夏になり一段と美味しくなるのが鮑です。

 特に、天ぷらでは千葉・房州の物を使います。
鮑は酒蒸しにして、薄くスライスしたものを使います。



銀宝(ぎんぽう)イメージ

銀宝(ぎんぽう)

ぎんぽう.

 銀宝を御存知ですか?
季節は霜が降りる頃から美味しくなり、暖かくなる頃が旬になる魚です。

 北海道南部から九州に至る各地に分布しています。 しかし、食用としては主として関東地方で、その上、天ぷら以外では、ほとんど食されない魚なのです。
天ぷらにすると実に美味しく、不思議なほど持ち味がしっくりとしています。 そのため、銀宝の季節になると、銀宝目当てのお客さまもいるほどです。
食通にとってはなかなか捨てがたい逸品なのです。 しかし、今年はかなり量が少ないようです。

このほかに、野菜ではこれからが旬の谷中しょうが、
茗荷、いんげん、蓮がお勧めです。

茗荷谷中しょうが

花むらのお鍋のはなし

 花むらでは、初代が研究し開発した鍋を使っています。
お客様から、「天ぷらをカラッと揚げるには、どうしたらいいのですか?」と良く尋ねられます。カラッと揚げるコツは色々ありますが、その1つに油の温度があります。

天ぷらを揚げる時、材料に衣をつけて、油の中に入れた時、衣は急速に固まり、油の中に材料の「うま味」が溶け出そうとするのを押さえてくれます。天ぷらは衣をつけることにより素材のうま味だけを残し、余分な水分を抜くことにより、うま味が凝縮するから美味しくなります。だから先ほどの衣の働きは大切になるわけです。

この衣の働きをさせるためには、油に一定の温度を保たせなければいけません。つまり、冷たい材料をいくつ入れても、急に温度が下がることなく、さらに材料を鍋に入れても急速に衣が固まる温度、そして温度が急速に上がり、衣が焦げない温度を平均して保ちつづけることが大切となります。

ご家庭で天ぷらを揚げるときに使われる、フライパンや揚げ鍋は薄いものが多く、熱を保持する力がありません。そのために急速に温度が上がってしまったり、下がってしまうのです。 これではカラッとした、うま味が凝縮した美味しい天ぷらを揚げることは困難となるのです。

「花むら」では、底を厚くした鉄鍋、それも南部の砂鉄の鍋を使っています。
この南部砂鉄の鍋は、熱の保有力が強く、底が分厚くなっているにも関わらず油への熱の通りも早いのです。 分厚いためにガスなどの火先の当たる部分だけが熱せられることなく、熱が平均的になるのです。 そのため、天ぷらを美味しく揚げることができるのです。

冬の素材

栗、マツタケ、銀なん。実りの秋まっただ中。

北からは、冬の足音も聞こえてまいりました。
冬は、海の幸の季節です。
この季節の食材には、天ぷらにすると美味しい物がいっぱいです。

今回の花だよりは、それらの旬の食材をほんの少しですが、
ご紹介したいと思います。
これから迎える寒い季節、揚げたてで、アツアツの天ぷらと、

熱燗で心も身体も温まってみてはいかがでしょうか?

食材紹介

■ メ ゴ チ

メゴチ

メゴチと聞いて皆さんは、その姿を思い浮かべることができますか?

当店でもキスや、ハゼは分かるお客様は多くいらっしゃいます。 しかし、メゴチとなると、分からない方が多いのです。 メゴチは、天ぷら以外で食べられることが少ない魚です。
最近では、スーパーやデパートの食品売り場で裂いたメゴチがパックに入って売られているのを見られるようになりました。 キス釣りやハゼ釣りに行くと、メゴチばかりが釣れてしまう事も多いようです。

メゴチは、頭部に鋭い刺がある上に体表がひどくヌルヌルしている為に、取り扱いがとても厄介な魚です。 そのため、釣れても捨ててしまうのでしょう。 メゴチと呼ばれている魚は、コチ科とネズッポ科、その他数種類があります。
関東では、ネズッポ科のネズ、ネズミゴチ、トビヌメリが、メゴチと呼ばれ、和歌山、兵庫、広島などでは、コチ科のイネゴチをメゴチと呼んでいます。 天ぷらに使われるのは、ネズッポ科のものです。

このメゴチには、特有の臭みがあります。 しかし、衣を付けて揚げる事により、余分な水分と一緒に臭みも抜け、身はしまり歯あた りが良く、深みのある濃いうま味となります。


■ ハ ゼ

ハゼ

 ハゼの天ぷらは、口に入れた時、とけるようで淡白な味と揚げ油の調和は、なんとも言えない美味しさがあります。
天ぷらの材料の中でも、最も広く親しまれているもではないでしょうか?

はぜは、初夏から夏にかけて河口から川の下流域まで上がり、秋から初冬にかけて寒さが厳しくなる時期、産卵のため深場へと移動して行きます。
この頃のハゼが最もアブラが乗り、美味しいと言われているのです。

ハゼの本場は、東京湾の京浜寄りの羽田や川崎。ついで、千葉側の浦安や船橋が有名です。
この時期、東京湾のお台場辺りでは、ハゼ釣りの船が多く見られます。


■ シ ラ ウ オ

シラウオ

 淡白な味なシラウオは、メゴチとは違い、キスと同じく他の料理でも重宝がられていますが、天ぷらでも、冬から春にかけて、なくてはならない食材になります。

シラウオは、東北から九州にかけて全県いたるところの海岸寄りに生息していますが、全県の水揚げ量が多いとは言えないので、大衆魚とは言えないのです。 シラウオは大きくて10センチぐらいの体長で、頭部がたてに平たく、身体も同様で、水の中では、透き通っていて、水から揚げると半透明になります。

このシラウオと似ていて混合されやすいのがシロウオですがこちらは、体長が3センチぐらいで身体が円筒状で、踊り食いで有名なのがこの魚です。 天ぷらでシラウオを揚げる場合、揚げかげんが大変重要になってくるのです。
少しでも揚げ過ぎたとなると、味が全くなってしまうのです。


■ ク ワ イ(慈姑)

クワイ(慈姑)

 みなさん、慈姑をご存知ですか?
冬場に食べられる野菜ですが、球根上部に芽が出ていることから、「芽が出る、めでたい」にかけて、正月の縁起物として、煮物にしておせち料理の中に入れられます。
天ぷらでは、慈姑をすりおろし、のりで包み巾着にしてあげます。 すると、独特の苦味とともに、おもちのようなもちもちした感触を楽しむことができます。 また、慈姑を薄くスライスして揚げる場合もあります。

ふきのとうも  京人参やふきのとうも美味しい季節です。是非ご賞味ください。
京人参