テンペロ

天ぷらについて

テンペロ

てんぷらの語源については、実はまだ、これといった定説があるわけではありません。
中でも有力な説に南蛮渡来説があります。

ポルトガルの”調理”を意味する言葉、テンペロがなまったものだというものです。
こんにち、来日する外人の多くが、日本料理の筆頭にてんぷらを挙げるのも、一つには、このよう因縁があるのかもしれません。

  日本料理では、目で食べ、鼻で味わい、耳で食べると言われています。
この三大要素を備えている点で、数ある日本料理のうちでも、天ぷらほどその要求が完全に満たされるものは、まず見当たりません。

見た感じがよくなければならない、鼻に訴える香りもきかせなければならない、そして歯にあたる音もこころよいものでなければならない。天ぷらには、それに加えて、あと味の良さも要求されます。
それだけに、天ぷらの料理は、何十年も続けていても、容易ならぬわざなのです。